12.17.2011

ヤマトの続き


良いところを書き忘れた。

ガミラスの人たちはよかったんじゃないかしらね?
そして設計図を送りつけた例のひともね。

緑色に塗られた人たちがあれこれしていたら、それこそコメディになり
かねない。

マーズアタックや第9地区のように開き直って展開できるほどの諸々も
持ち合わせていないだろうし。

あの発想は苦し紛れかもしれないけど、なかなかよかったと思う。

それから、ガミラスの船がいいね。あーゆーの好きです。
H・R・ギーガー風味だけど、ガミラスのひとたちに似合ってる。

で、また悪いところ(^^;;

なんでこんなに変なんだろう?と考えていた。

誰にも感情移入ができない。言い換えれば、誰の視点にも立てないから、
じゃないかと思うのです。

みんな、地球を救うための最後の望みで船にのっているはずなのに、
あはは、うふふな雰囲気満載で、うんざりなんだよね。

分かりやすいはずの、沖田艦長でさえもそう。
あの状態で古代君を艦長代理にするなんて、正気の沙汰じゃないよね?
本気で地球を救う気があるの?なんて気にさせる。

森雪ちゃんが古代君を許すのも、古代さんを誤解していましたって、
そもそも仕事なんだから、好き嫌いを語って、態度に出して、まわりに
八つ当たりして、面倒くさい女なんですよ。その時点でアウトなのに、
誤解が解けた途端に好きになりましたって。
まぁ非常事態の心理と思えば、説明はつくけれど。


古代君にしても、いわずもがな。

しいてあげれば、真田さんくらいなんだけど、でもガミラスの人にのり
うつられたあの人の、激しいばかっぷりのせいで、すっかり霞んでしま
う。俺たちが壊すから、古代君と雪ちゃんは船に戻れって、そんな大切
な時にあんなふうに飛び出していっちゃうなんて、救いようのない大馬
鹿者。

前田有一氏曰く、
「映画の観客というものは、愚か者のキャラクターが大嫌いなのだ。
だから作り手は、登場人物がそう見えぬよう、フォローしなくては
ならない。このシーンと て、遮蔽物が崩壊してゆくショットを一つ
挟みさえすれば、飛び出す行動にも説得力が生まれる。無謀なバン
ザイ突撃だって、見せようによってギャグにも感動 シーンにも変わ
るのが映画というもの。だから、なおさらに慎重かつ丁寧な演出が
必要になる。」

ということなのだ。

しかし、こんな映画も珍しいなぁ。
B級ならともかく、そこを狙っているはずはないしね。

前田有一氏は100点満点の30点だったけれど、ずいぶん親切な採点だ
と思いましたよ。

0 件のコメント: